早朝、私たちを乗せた寝台車は目的の駅に到着。
天気予報では、あまりよい予報ではなかったけれど
列車を降りてみたら、
空は青かったのでした~☆
しかし、ここで想定外の事態が!
私たちが降り立ったプラットフォームに立ちはだかったのは
陸橋・・・。
そう、駅の改札を出るためには、
どうしてもこの無機質なコンクリートの階段を上り、そして降りなければならない・・・。
そしてこの陸橋には、エレベーターやエスカレーターの設備が、ナイ~(冷や汗)
しかも、
私たちのスーツケースは、
オーバーフロー&重量オーバーになっている状態・・・。
寝台車で酔ってしまったひともいるのに。
そうだったー!
ロシアの駅の大半が、このように自力で対応しなければならないということを
私はすっかり忘れてしまっていたのだ~。
しかし、ここには選択肢はない。
ほら、ロシア人のおばあさんが、
パンパンに膨れ上がったスーツケースを引きずるように持ち上げて、
陸橋を1段1段、自力で上っているではないか。
「ヨーシ、みんな頑張って上るよー」と言った瞬間、
黒いジャージの制服を着たロシア人の方が2名
どこからともなく現れた。
荷物を運ぶのを手伝ってくださるというのだ。
というか、気が付いたら率先してスーツケースを運んでくださっていた。
それも軽々と持ち上げ、
スタスタと階段を上り下りして・・・。
ゴッツイけれど、天使だ!
ありがとう!!!!
私と言えば、持つものが無くなり、
例のおばあさんが陸橋の下にとりあえず置いておいた荷物を
引きづり上げることに・・・。
(おばあさんへ:
ひとのことは言える身分では全くございませんが、
おばあさんには、この荷物多すぎるし、重すぎると思いますよ。
腰に悪いから、気を付けてくださいね~ ハートマーク)・・・(笑)
私たち一団の荷物はあっという間に駅の改札に到着したのでした。
ということで、駅前でゴッツイ天使さんたちと記念撮影☆
本当にありがとうございました!
そして、我らが日本人男性のおふたりも、本当にありがとうございます☆
駅前でチャーターしていたミニバンに乗り込み
道中、朝食をとりました
それから、お花屋さんに寄って、ドルメンに捧げるお花をゲット☆
当初の予定は、
午前中にシチェチニン先生の学校に訪問させていただくことになっていたのだけれど、
お電話があって午後に変更になったため、
午前中に、ドルメンを訪問することにしました。
そう、このカフカス地方にはドルメン群がたくさん発見されている地方なのです。
ここは、4巻にも登場する、あのバンバコフ氏の敷地内のドルメン。
本に書かれていた通り、とても美しく整備されています。
敷地内には4つのドルメンがあるんです。
自由時間にしたので、みなさん各自瞑想したり、ドルメンと交信してみたり
それぞれ思い思いの時間を過ごされました。
お昼はアルメニア料理☆
いけすのマスを釣って調理していただくというレストラン。
午後2時、約束の時間にシチェチニン先生の学校に。
ちなみに、シチェチニン先生の学校の見学は
ずっと前から依頼をしてやり取りをしていました。
どういう人が、何を目的として訪れるのかということを
しっかりお伝えし、
そしてそれを学校側が審査します。
もちろん、シチェチニン先生ご自身の承諾が降りないと見学許可は下りません。
また、教育機関ですから、当日学校で何が起こるかわかりません。
生徒さんたちの学習過程によっては、
お約束した当日にキャンセルになることもあります。
また、当然のことですが
生徒さんや学校全体のことを配慮し、
カメラは団体で1台、
録音+録画は完全に控えました。
私たちの今回の見学の姿勢が
日本の代表となるだけではなく、
今後この学校を見学希望される世界各国そしてロシアの方々に影響します。
最善の配慮をとらせていただいたつもりです。
でも、まさかシチェチニン先生ご自身にお会いすることができるとは思ってもいませんでした。
前回私が訪問させていただいたときは、お会いできませんでしたので。
今回、ミニバンが到着すると
私たち一団は校長室によばれました。
先生のお部屋の空気は
ピーンとしていて、純粋なエネルギーだけが満ち満ちているように感じました。
そして、シチェチニン先生は尋常ではないオーラの方でした。
シチェチニン先生は、私たちのために時間を割き
お話しをしてくださいました。
深い愛、そしてだからこそとても厳しい。
どうしても、私たちには民族の違い、
そして言語の違いがあります。
そこで、先生は
「ラズベリーの響き」というロシア民謡を
バイヤンを巧みに演奏しながら歌ってくださいました。
この歌のメロディーの中に
先生が私たちに伝えたい想いが
凝縮されているのだと感じました。
それは理屈ではなくて、
DNAで感じ取るような・・・そんな風に感じました。
先生のお話しが終わったとき
私はどうしようか、とっても迷ったのですが、
日本人一団からのお礼として、
日本の民謡を歌わせていただけないか、とお願いをしました。
先生は快く聞き入れてくださったので
私たちは「ふるさと」を歌わせていただきました。
きっと、民族が違っても
言語が違っても
私たちはひとつ
同じところから生まれているのでしょう。
先生にも通じたのではないかと思いました。
お部屋を退出する際に、
先生と目が合い、お別れの握手をしました。
瞳を通じて、ことばなきことばでしっかりとつながった感じがしました。
宇宙すら包含してしまうような圧倒的な先生のエネルギーが
私を、目に見えない私も含めた私を、大きく包んでくださいました。
今でも、思い出すと自然と涙が出てきます☆
先生とお別れし、私たちは別の先生にご案内いただきながら
構内を見学しに行きました。
数学の授業を見学したあと、
なんとシチェチニン先生ご自身がご案内をしてくださるために
駆けつけて下さったのです。
学生が学生を教えている教室、
伝統工芸の授業
女子寮と男子寮
図書館や食堂
すべての室内の壁面には美しい絵が描かれ
ひとつとして同じものはなく
すべてが特別に感じました。
民族舞踊の授業では、男女生徒たちの
美しく、しなやかで、力強い踊りに
心底圧倒されました。
またコザック武道は、
技、体力、瞬発力、
すべてがバランスよく完成されていました。
お別れのとき、
お土産のこけしをお渡しさせていただきました。
こけしとロシアのマトリオーシカの起源は同じだと聞いています。
これからもロシアと日本が共にともにありますように☆
私たちを乗せたミニバンが見えなくなるまで
シチェチニン先生と教員のみなさんは
手を天に向けて
送り出してくださいました。
この訪問で、
シチェチニン先生がおっしゃった内容はあまりにも濃く、深く
また私たちが見て聞いた内容はあまりにも情報量と気持ちの部分が多いため
私たちがその意味を咀嚼するのに時間がかかりそうです。
別の機会に、別の方法でご報告させていただきたいな、と思っています。
この旅は毎日まいにち、内容が濃く
その情報量とそして気持ちを整理する時間がありませんでした。
そして特に今日1日は今までに増して、その度合いが大きかったです。
ミニバンは、黒海に面している街、ゲレンジークに到着し、
私たちはホテルにチェックインしたのでした。